コラム・取材

ファクトリーラボ株式会社の代表

山本 陽平

公開日

October 22, 2026

更新日

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【佐渡セミナールポ】佐渡で外国人雇用の勉強会を開催しました。地方の採用は「暮らしの準備」から

目次

2026年10月8日、佐渡雇用労務問題研究会様のご依頼で、佐渡市の企業・団体向けに外国人雇用の勉強会を行いました。2024年12月の佐渡工業会様主催のセミナーに続き、2回目の佐渡での登壇です。

当日は、建設、製造、観光・宿泊、農業、介護など17の企業・団体にご参加いただきました。この記事では、勉強会でお話しした内容と、質疑応答でうかがった地方ならではの課題をご紹介します。

会場の様子

開催概要

日時:2026年10月8日(木)15:15〜16:25
会場:佐渡市
主催:佐渡雇用労務問題研究会
テーマ:外国人雇用に関する勉強会
講師:ファクトリーラボ株式会社 執行役員 山本陽平
参加:建設・製造・観光・宿泊・農業・介護など17の企業・団体

佐渡市の人口と外国人

佐渡市の15〜64歳の人口は、2年間で1,336人減りました(2024年7月1日 21,695人→2026年7月1日 20,359人、減少率6.2%)。年平均で668人の働き手が減っている計算です。

一方、市内の在留外国人は302人で、永住者が42%を占めます。特定技能は23人、技術・人文知識・国際業務は22人で、働き手の減少を補えるほどには増えていません。

出典:新潟県「年齢(3区分)別推計人口」(外国人を含む)

勉強会でお話しした内容

1. 日本人の採用と外国人の採用の違い

地元の若者は都市部に出ていきますが、外国人は引っ越しを前提に職場を探します。年齢は20代後半〜30代前半が中心で、仕送りの目標があるため就業意欲も高い傾向があります。

2. 3つの在留資格の選び方

専門知識の仕事を任せたいなら「技術・人文知識・国際業務」、現場ですぐ働ける人がほしいなら「特定技能」(内定から入社まで約4か月)、若手を一から育てたいなら「育成就労」(同6か月以降)です。

3. 6業界の早見表と受入れ事例

製造・宿泊・建設・介護・農業・自動車運送で、どの仕事にどの在留資格が使えるかをご説明しました。佐賀県の外国人ドライバー事業では、タイ人ドライバーが来日1か月で普通免許、6か月で単独配送まで進んだ例もご紹介しました。

4. 入社後のギャップを減らす求人・面接の工夫

求人票には「NC旋盤で自動車部品を加工」「手取り約18万円」「1人部屋・月2万円」のように具体的に書きます。面接では工場、使う機械、寮、一緒に働く仲間の写真を見せると、入社前に働く姿をイメージしてもらえます。

5. 登録支援機関の役割

在留資格の申請、住居の確保と家電の設置、役所での住民登録や銀行口座の開設への同行、入社後の定期面談まで、当社が支援する内容をご説明しました。

6. 長く働いてもらうための工夫

特定技能2号や日本語能力試験の合格に応じた手当・奨励金の制度や、外国人に伝わりやすい「やさしい日本語」の使い方をご紹介しました。

質疑応答から見えた、地方の採用の課題

参加企業の多くは、外国人を雇う必要性を感じていました。採用に踏み切れない理由は、人がいないことよりも、暮らしの準備にありました。

うかがった課題当社からのご提案
事業所が市街地から離れていてアパートが少なく、車がないと買い物に行けない(建設・製造)借上げ社宅や空き家の活用、入居日からの生活用品の準備、自転車の貸与や買い出しの支援など、住まいと生活の立ち上げまでご一緒に準備します。
観光客が多い3月〜11月だけ人が必要(観光・宿泊)特定技能は通年雇用が前提のため、季節の仕事には海外の大学生インターンをご案内しました。
佐渡金山周辺で、英語・中国語・韓国語の通訳やガイドがほしい(観光)語学を生かす仕事は「技術・人文知識・国際業務」の対象となるため、外国語を話せる人材をご紹介できます。

佐渡雇用労務問題研究会様では、空き家を外国人向けの住まいに改修するよう、佐渡市に働きかけているそうです。

地方で長く働いてもらうために:佐竹製作所の取り組み

グループ会社の佐竹製作所(山形県)では、住まいと生活の準備に力を入れ、3年間の離職率を9%以内に抑えています。地方の工場で人材を確保し、定着させてきた取り組みです。

  • 借上げ社宅の契約で、保証人など契約上のハードルをなくす
  • 冷蔵庫・洗濯機・炊飯器、布団、調理器具などを入居日までに用意する
  • Wi-Fiを整え、会社や母国の家族と連絡できるようにする
  • 冬は除雪用具や暖房器具も状況に応じて用意する
  • 特定技能2号の合格で基本給を月額2万円上げ、日本語能力試験はN3で2万円・N2で3万円の奨励金を支給する
寮の風景

◎参考記事:【佐渡島セミナールポ】地方での外国人採用と定着に向けた解決策をご提供。弊社、代表山本がセミナーに登壇しました。

<最後に>

地方での外国人採用は、人を集めることよりも、暮らしの準備と入社後の支えが鍵になります。Factory labでは、採用から住まいの手配、入社後の定着支援まで、一貫してお手伝いしています。

地域の団体や商工会、金融機関様のお取引先向けの勉強会も承っています。外国人雇用についてのご相談は、お気軽にお問い合わせください。

ファクトリーラボ株式会社の代表

代表

山本 陽平

1990年東京生まれ。2013年上智大学総合人間科学部卒業後、東証1部上場の資産運用会社に入社しコーポレート部門に配属。2017年、外国人採用支援及び技能実習生の推進をしているスタートアップに参画。事業部長として特定技能、技能実習、技術・人文知識・国際業務の人材紹介や派遣事業の展開及び支援を取り仕切る。人的な課題、採用や定着に大きなペインを抱えた製造業に着目し、一貫したソリューションを提供することを目的として2022年にファクトリーラボを設立し代表に就任。